2015年2月5日木曜日

外務省の抗議文について

外務省がテレビ朝日のニュース番組「報道ステーション」による

2月2日の報道に対する申し入れを行った。

これは妙なものである。

というのも、中東情勢を考えれば延期ないし慎重な配慮を促す意見がどこからかは

出るのは当然であり、その上で総理並びに官邸が総合的に判断し訪問を敢行した事は

論理的、筋道的になんの違和もないからである。

にも関わらずわざわざ抗議声明を出すというのはこれはどういう事なのか。

抗議文(申し入れ)では総理のエジプトでのスピーチが総理官邸主導で作成された

という報道に対しても苦言を呈しているが、これは敢えて抗議文を出すには

あまりに瑣末な問題である。そんな社内の責任のなすりつけ合いみたいな事を

わざわざホームページにでかでかと載せる理路が不明である。

全体を通してこの申し入れは

「総理官邸が外務省の意向を無視して横暴を働いている(ひいては両者は

対立している可能性がある)」

という報道のスタンスに対する抗議であり、この抗議を他でもない外務省が

行っているというこの構図は、いじめられっ子が「いじめられてなんかいません」

という構図とダブって見える。

「外務省が官邸に逆らっているような言い方はやめていただきたい。

いじめられちゃうじゃないですか。総理も官邸も怒らないで下さいね。

そんなつもりはさらさらないんですから」

というメッセージがこの抗議申し入れからは滲み出ている。

これは抗議文のふりをした官邸に対する釈明文と見るのが妥当であろう。

語るに落ちるというか。。









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