2014年8月26日火曜日

Felica、電子マネー、NFCとは何なのか

日本で「電子マネー」といえばソニーのFelicaと考えてほぼ間違いない。

しかし電子マネーを含む近距離無線通信技術の世界標準はNFCに落ち着く事が濃厚である。

近距離無線通信はbluetoothのようにファイル交換や端末との相互通信(ヘッドホンとか)

も含まれる為、致し方ないとも言えるが、電子マネーに必要な認証と決済のセキュリティ

(暗号化)とそのスピードはFelicaが圧倒的に優れている。

SuicaやPasmo(Felica準拠)の改札認証処理速度は0.1~0.2秒であり、

複数の規格の寄せ集めであるNFCに遥かに勝る(Mifare(NFCに含まれる規格。TypeAとも。

ロンドンやモスクワの交通機関で利用されている。日本ではTASPOの規格。)で1秒前後)。

FelicaはJR東日本の要請(新宿駅や東京駅の乗降客を捌く)を受けて開発された経緯も

あるので速さでは他の追随を許さない。

セキュリティも汎用(公開)規格であるNFCに対し優位である(逆に非公開部分が多いから

Felicaは世界基準にはなれなかったと考えられる)。

TypeAは脆弱性が警告され、実際にロンドンの交通機関パスの偽造・タダ乗りが

発生した事もある。クレジットカードとの連携は正直かなり不安である

(プレイステーションネットワーク(=ソニー)もハッキングされたけど)。

また、個人の特定・認証のツールとしてのアピールもされているNFCだがこの記事を読む限り

「使い物になるのか」という印象を受けた。エラーも多いし、アプリをダウンロードせねばならず、

その結果 端末によってはアプリと不具合を起こす有様だ。

アプリの不毛さはこの記事(?)からも見て取れる。こんなもんいらん。

「タグ」と呼ばれる現在地とイベント名などをSNSと連携させる機能のアピールもされているが、

これはQRコードと何が違うのだろう。

「タグ」は他にもホテルのワンナイトキーなどとして利便性が高いらしい(便利そう)。

これらの事を総合すると、NFCの正体はbluetoothやQRコード/バーコードリーダーの

延長であり、「電子マネー」としては不適格であり、個人的には上の二つと同じ

「クソ規格」の部類に入ると思う(特にbluetoothはクソだ。intel発でなければ

見向きもされなかっただろう)。

Felicaは相互通信の機能(連絡先の交換など)が無いので、「近距離無線通信規格」という

大きな括りではNFCに一歩譲らざるを得ないだろう。

しかしその中の電子決済・認証という部分では上記のどの規格より優れている。

そして謎なのはなんとNFCはオランダPhilips社とソニーの共同開発による統合規格で

実はFelicaもその仲間なのだ。非公開部分の多いほぼ独自規格なので

ロクな互換性がないが。

ここからは憶測だが、NFCもPhilips社のTypeA(Mifare)とMotorola社の

TypeB(と一応Felicaも)の統合規格である以上、FelicaチップをNFCに搭載する事は

可能なのではないかと思う。

Felicaが世界的に普及しなかった理由には非公開性の他に手数料の高さが挙げられている。

ソニーは手数料をTypeA/B並にして使用料ではなく決済による手数料で儲けるべきなのでは

ないか。

非公開性とセキュリティ性はセットであり、強みにも弱みにもなるが、

独自規格は決して使用料を取るような「強み」ではない。

Appleは成功しているように見えるが、あのバカ高い変換アダプタ類や

Lightningケーブルから腐臭を感じているのは僕だけではないはずだ。












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