2012年11月8日木曜日

CDは何故売れないか(1)

CDの販売やライブハウスの低迷が騒がれて久しい。

CD(ダウンロード販売も結局落ちこんだので含む)が

売れない理由をなんとなくインターネットで調べて見ると、

巷の意見の半分くらいは「金を出して買う程いい曲がない」なのだが、

それではCDが売れていた時はどの作品も名曲だったとか、

または良い作品しかみんな買わなかったかというとそんな事はなく、

好きなアーティストや流行のアーティストの新譜が出ればみんな

「とりあえず買っていた」のである(大した曲じゃなくても何万枚も売れた)。

この「大した作品でなくてもとりあえず売れる」状況があればこそ

そこに才能が集まり予算が注がれ、結果名曲と言われる作品が産まれ、

また実験的・野心的な(結果大コケしたような)作品も産まれ得たと思う。


話は逸れるが、競争がよい結果を産むのは「敗者の取り分」がある程度

確保されていればこそで、「値下げ競争」のような敗者の取り分から

先に減っていくようなベクトルの競争ではまず製品が画一的になり

(失敗した際のダメージが相対的に増大するため)、画一的なもの以外

求められない所からは才能を持った人間は離れる。

結果製品は益々画一化し、価格下落的になり、品質は下がり、

競争の参加者そのものが減り、その市場分野そのものが縮小・衰退する。

「名曲もどき」が氾濫する現状はその一例だと思う。


閑話休題。


つまり作品の良し悪しと売れ行きはある程度までは関係がないという事である。

名曲しか売れないような状態では名曲そのものが産まれ得ないという事だ。

では作品の劣化が結果であり原因でないとすれば、何故CDは売れなくなったのか。


(2に続く)








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