2010年10月28日木曜日

たばこ

たばこをやめる気運はとどまるところを知らず、

自分もまたやめた手前、それに異を唱えようとは思わない。

しかしながら、「兎にも角にもたばこが全ての原因」

みたいな錯覚を起こさせるような広告に対する憤り

はむしろやめる前にも増して感じるのである。

例えば副流煙が喫煙以上に体に悪い、という言説がある。

これは僕に、今現在たばこの箱に書かれている

「肺癌になる可能性が1.7倍高くなる」 というアナウンスが

15年程前は34倍と言われていた事を思い出させる。

これはマウスの実験結果をそのまま人間に

当てはめていたかららしいが、今我々が当時より

こういった情報の裏、言質を取る習慣が増えたようには

とても思えないのである。

肺癌や喉頭癌の原因、というのも、

例えば、同じく10年くらい前に、肺癌患者の7割が喫煙者、

という記事があったが、これも当時の成人男性の喫煙率を

当てはめると(7割強)、 非喫煙者が肺癌に罹る割合と、

2倍以上の数値は見いだせない事がわかる。

無論、喫煙行為が健康を害し、自他共に発癌性を促進させる

可能性が高く、その一部について証明されている事については

全く異論はない(上記のマウスのようなケースもあるが)。

しかし、情報の出どころも示さず、数字上のトリックで

印象を操作し、かつ社会の他の問題と敢えて混同させる

ようなやり方はそれがどれ程手段として有効であり

又目的が社会に有用であっても是としてはならない。

それはたばこが体に悪いかどうか以前の問題なのだ。

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